クラウドファンディングの仕組みを解説!

クラウドファンディングの仕組みを解説!

クラウドファンディングは近年登場してきた新しい仕組みです。この仕組みは金融商品を取り扱うものもあるため、しっかりと理解しておかないと後々大変なことになる可能性もあります。

クラウドファンディングで起案者として資金調達を検討する際は十分仕組みを理解してから、支援者となる場合には、仕組みやリスクを十分に把握した上で、実際に検討していきましょう。

クラウドファンディングとは?

クラウドファンディングは群衆(crowd)と資金調達(funding)をかけ合わせた造語で、インターネット上で不特定多数の人から資金調達する仕組みとして近年登場しました。
自治体の補助金や銀行からの融資といった資金調達の方法がありますが、新しい資金調達の方法として注目を浴びています。

クラウドファンディングには5つの分類があります。

  • 寄付型クラウドファンディング
  • 購入型クラウドファンディング
  • 融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)
  • ファンド投資型クラウドファンディング
  • 株式投資型クラウドファンディング

支援した際のリターンの違いや、プラットフォームを運営するために必要な免許の違いで分類がされています。

クラウドファンディングのプロジェクトの流れについて

基本的なクラウドファンディングの流れは分類に限らず共通しています。以下では簡易的な流れを記載しています。

起案者の場合

  • 掲載したいクラウドファンディングサイトを検討して、決定したら入力フォームで内容を記載する
  • 運営の担当者と相談しながら、プロジェクトページを作っていく
  • プロジェクトページ完成後、公開して資金調達スタート
  • 募集期間中はさまざまなPRでプロジェクトページを拡散
  • 目標金額達成 or 目標金額未達成
  • 集めたお金でプロジェクトをスタート

支援者の場合

  • クラウドファンディングサイトでさまざまなプロジェクトを閲覧
  • プロジェクトページの内容やリターンの詳細を確認
  • 募集期間内にクラウドファンディングサイト上で支援(決済)
  • 募集期間終了後、活動報告などでプロジェクトの進捗を随時確認
  • リターンが予定通り届くかどうかを確認

それではそれぞれの分類における仕組みについて見ていきます。

寄付型クラウドファンディングの仕組み

寄付型クラウドファンディングは、例えるとリアルの募金活動をインターネット上で行うようにした仕組みといっていいでしょう。

また被災地や海外の発展途上国への募金といった曖昧なテーマではなく、個別具体的なプロジェクトへの募金を寄付型クラウドファンディングでは実現しています。Yahooネット募金などが該当します。

寄付型で資金調達するには?

寄付型クラウドファンディングの各サイトでは起案者の申込ページがあるため、そちらから申し込むことが可能です。

寄付型クラウドファンディングサイトの事業者もプロジェクトや人物について、本当に掲載してもよいかどうかの審査を行っています。必ずプロジェクトが掲載できるわけでないので注意しましょう。

事業者の仕組みによっては、毎月の寄付金を募集できるものや募集期間を定めてプロジェクトを実施するものもあるため、事業者ごとの仕組みは十分確認しておきましょう。

支援者へのリターンは特にない

寄付型クラウドファンディングでは、通常の募金のように特にリターン(見返り)はありません。御礼のお手紙や支援者限定の活動報告などがあるプロジェクトは多いです。

ポイントで寄付できたり、寄付金控除を受けたりすることもできるサービスなどもあります。インターネット上で簡単に寄付できる寄付型クラウドファンディングは、インターネット上での社会貢献に近い位置付けとして広がっていくことが期待されています。興味を持った方は、各事業者に掲載されている共感できたプロジェクトに支援してみるのもよいかもしれません。

購入型クラウドファンディングの仕組み

購入型クラウドファンディングは、2011年3月にREADYFORというサービスが登場してから事業者が増えています。比較的参入障壁も低いため、国内でも数十ないし100以上の購入型クラウドファンディングサイトがあるといわれています。

この購入型クラウドファンディングの仕組みは、リターンがモノ・サービスであることが大きな特徴です。事前予約型ECサイトに近いイメージを持つとよいでしょう。

プロジェクトでしか手に入らない特別なモノ・サービスや先行割引価格で購入することができます。

購入型で資金調達するには?

購入型クラウドファンディングで資金調達を検討する場合、多くの事業者ではプロジェクトの掲載相談ページが用意されており、いくつかの項目へ回答して送信することで、後日担当者と相談しながら掲載に向けて進めていくことになります。

まだプロジェクトの内容が固まっていない場合や実現可能性が低いアイデアなどは掲載までに至るのは難しいので、事前に自分自身で企画を詰めてから相談したほうがよいでしょう。

また購入型クラウドファンディングの資金調達の方式として「All or Nothing方式」と「All-In方式」があります。

All or Nothing方式では、募集期間内に目標金額に達しない場合はそれまで集まった金額を1円も受け取れません。

All-In方式では、募集期間内に目標金額に達しなくてもそれまでに集まった金額を受け取ることが出来ます。どちらの方式も一長一短あるので、担当者と相談しながら決めていきましょう。

支援者へのリターンはモノ・サービス

購入型クラウドファンディングは金融商品を取り扱っていないため、支援した際のリターンはモノ・サービスになります。例えば先行上映会の特別席やベータ版ゲームのテストユーザー権など特別な体験ができるリターンも多いです。

またイベントやライブの参加券を通常価格より安く購入できるようなプロジェクトもあり、さまざまな使い方がされているのが購入型クラウドファンディングの特徴でもあるため、さまざまなプロジェクトを見ているだけでも面白い発見があるかもしれません。

運営するハードルは比較的低い

後述する融資型・ファンド投資型・株式投資型は、金融商品を取り扱うことになるため免許が必須です。この登録を受けるためには相応のハードルがあります。

その一方、購入型クラウドファンディングサイトを運営する場合は特定商取引法などに関連しているため、上記3つに分類されるクラウドファンディングよりは参入のハードルが低いのが特徴です。

ただそのぶん競合の事業者も多いため、運営側はその中で勝ち残っていく戦略が必須でしょう。

融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)の仕組み

融資型クラウドファンディングは、インターネット上で集めた資金をお金を借りたい企業へ事業者が融資を行い、その元本+金利を投資した方々に返済していく仕組みになっています。

従来融資を受ける選択肢は限られていましたが、2008年に国内初の融資型クラウドファンディングサービスmaeno(マネオ)が登場してから、新しい市場が形成されています。

融資型で資金調達をするには?

融資型クラウドファンディングで資金調達を検討する場合は、それぞれの事業者ごとに特化しているジャンルがあるため、まずはその点を確認する必要があります。

不動産や再生可能エネルギーなどさまざまなジャンルがあるので、事業と合ったジャンルがあるか見てみましょう。

またそのジャンルだけに特化したサービスもあります。

※国内初のジャンル特化サービスを掲載

融資型クラウドファンディングサイトで資金調達したい企業向けのページを用意している事業者もあれば、ヒアリングシートに記入してメールで送付、電話でお問い合わせなどの対応をしている場合もあるため、十分確認してから申し込みましょう。

リターンは元本+利息

例えば投資家は1万円をそのプロジェクトに投資をすると、平均利回り約8.5%で返済がされます。※1

つまりこのプロジェクトが運用期間1年だった場合、

10,000円×8.5%=10,850円(税引前収益)

となり、1万円が1年後に10,850円となって返済されます。

また1年後にまとめて10,850円が返済される場合もあれば、元利一括返済という形で毎月分配金があるファンドなどあるので、返済される方式については投資前に確認しましょう。

融資型の運営に必要な免許

融資型クラウドファンディングサイトを運営する場合、金融商品を取り扱うことになることから、金融商品取引法における登録が必要になります。

融資型クラウドファンディングは第二種金融商品取引法業者や貸金業者への登録が必要です。(例外あり)

また仕組みによっては、不動産特定共同事業法や海外子会社による海外案件への融資などさまざまな方法があるため、専門家に必ず確認しましょう。

ファンド投資型クラウドファンディングの仕組み

ファンド投資型クラウドファンディングは特定の事業に対して投資を行い、融資ではなく投資に対する分配金という形でリターンが受け取れる仕組みです。

また分配金だけでなく、特典としてその事業で作られたモノ・サービスも受け取れることが多いのも特徴です。

ファンド投資型で資金調達をするには?

ファンド投資型クラウドファンディングサイトを運営している事業者は少ないですが、取り扱っている案件には多様なジャンルがあります。

日本酒やコーヒー、プロダクトなどさまざまなファンドあるため、資金調達を検討している事業に合っている可能性も高いでしょう。

実際に申し込む際には各サイトからメールでの問い合わせが必要になります。事業計画や決算書などが必要になるため、予め準備しておきましょう。

リターンは分配金

ファンド投資型クラウドファンディングは融資型クラウドファンディングと特徴が似ていますが、異なる点があります。それはリターンの内容です。

融資型クラウドファンディングでは、元本+利息という形で利回りが計算されていましたが、ファンド投資型クラウドファンディングでは、売上に基づく分配金で利回りが計算されます。

投資する事業における売上計画の目標が達成されていれば、想定された分配金が受け取れることになり、目標が未達であった場合は、元本割れになる可能性があるのがファンド投資型クラウドファンディングの仕組みです。

ファンド投資型の運営に必要な免許は?

ファンド投資型クラウドファンディングでは第二種金融商品取引業の登録が必要になります。投資する人は匿名組合契約などの出資契約を事業者を通して行うことになります。

株式投資型クラウドファンディングの仕組み

株式投資といえば、東京証券取引所などに上場している企業の株を売買するようなイメージですが、株式投資型クラウドファンディングは、未上場企業の株に投資できる仕組みです。

従来未上場企業への投資はベンチャーキャピタルや親族や知り合い、エンジェル投資家といった選択肢がありましたが、株式投資型クラウドファンディングの登場で、インターネット上で不特定多数の人から投資を受けることが可能になりました。

日本では2017年4月から国内初の株式投資型クラウドファンディングサイトがリリースされています。

株式投資型で資金調達をするには?

まだ日本で株式投資型クラウドファンディングサイトを運営している事業者は少ないですが、株式投資型で資金調達を検討している場合、事前審査を申し込むことが可能です。必要な資料を揃えて審査に申し込みましょう。

また決算の開示や事業計画も必要になってくるため、入念な準備が必要になってきます。株式投資型の特徴や仮に資金調達した場合に発生する作業なども考慮する必要があるでしょう。

リターンは企業の株

融資型やファンド投資型では直接的な金銭的リターンがありましたが、株式投資型では未上場企業の株を取得することになります。この株は将来IPOやM&Aによる買収といったときに初めて大きなリターンを得ることにつながります。

IPO前の場合、流動性はない場合が多く、簡単に他人へ売却することはできません。このことに十分注意して応援したい企業への投資を検討してください。

株式投資型の運営に必要な免許

2015年に金融商品取引法等の一部が改正され、第一種少額電子募集取扱業務が制定されました。これが株式投資型クラウドファンディングサイトを運営するのに必要な免許になっています。

まだこの免許を持つ企業は少ないものの、今後参入する事業者が増えると予想はされます。ただ株を扱うため、参入するハードルは高いといえるでしょう。

まとめ

クラウドファンディング分類ごとに仕組みを解説をしてきました。これらの仕組みはまだ発展途上でもあるため、また法律が改正することもあるかもしれません。

新しい仕組みではありますが、起案者となる場合には、このクラウドファンディングの基本的な仕組みを押さえながら資金調達の方法を有効に活用することも検討できます。


※1:ソーシャルレンディング業界レポート(2017年8月)

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ただこの手間をかけず、安易に投資してしまうのはそれ相応のリスクがあります。ソーシャルレンディング投資で大切なことは分散投資です。

株式投資や投資信託と同様に、各サービスやファンドテーマで分散投資を心がけましょう。

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