ソーシャルレンディングはベンチャー企業に融資をするのか?

ソーシャルレンディングはベンチャー企業に融資をするのか?

昨今クラウドファンディングの仕組みを利用して、資金調達を行うベンチャー企業の数も増えています。

しかしながらクラウドファンディングの中の、融資型クラウドファンディング=ソーシャルレンディングは、最終的に資金の返済が必要となります。
よって購入型や寄付型などのクラウドファンディングとは、ベンチャー企業との関わり方が異なります。

今回はソーシャルレンディングとベンチャー企業の関係について解説いたしました。

ベンチャー企業の資金調達方法

設立間もないベンチャー企業の資金調達方法には、借入(デッド)による資金調達と新株発行(エクイティ)による資金調達の2種類が存在します。
まずは両者の特徴について下記で説明いたします。

融資(デッド)による資金調達

設立間もないベンチャー企業は、通常、まだ事業基盤を有していません。

銀行を始めとする融資は借金であり、最終的に返済の必要があります。
よって、事業が立ち上がっておらずキャッシュフローも生んでいないベンチャー企業の場合、お金を貸す銀行側・お金を借りるベンチャー企業側の双方にとって、簡単にお金を貸すことも借りることもできません。

運転資金は信用保証協会等の保証を付けて借り入れを行うケースもあります。

しかしながら通常の融資取引となると、特に事業が立ち上がっていない段階のベンチャー企業にとって銀行からの融資はハードルの高い存在となるでしょう。

新株発行(エクイティ)による資金調達

ベンチャー企業は新株を発行して資金調達を行う手段も存在しています。
しかしながら新株を引き受けることができるベンチャーキャピタル(VC)等のファンド抜きには、新株発行による資金調達を行うことはできません。

VCを始めとするファンドは、最終的に株式引受先のIPO(株式上場)や売却の実現で資金回収を果たす先がほとんどとなります。
これらをEXIT(イグジット)と呼びますが、ハードルが以前と比べると低くなったとはいえ、イグジットは簡単に実現できるものではありません。

時代の最先端を行く業界のベンチャー企業の場合は、それでもVCからの資金調達のハードルは下がっていると言われています。
それでもVCからの資金調達は、多くのベンチャー企業にとってハードルが高い存在です。

よって新株発行による資金調達が行える企業は、極少数と言っても過言では無いでしょう。

ソーシャルレンディングの融資先

ソーシャルレンディングでは、投資家は年利回り8%前後(2017年9月時点)の分配利率を受け取ります。
その事実から、ソーシャルレンディングの融資先は銀行融資に比べると高い金利を支払っていることになります。

しかしながら、「ソーシャルレンディングの融資先は銀行が融資できないような財務的に厳しい企業」との図式は当てはまりません。

ソーシャルレンディング融資先=ベンチャー企業ではない

ソーシャルレンディングにはどんな借り手がいるのか?

端的に言えば、ソーシャルレンディングの融資先にベンチャー企業が入ることは多くないでしょう。

理由としては銀行がベンチャー企業に融資をしにくいのと同様、事業が立ち上がっておらずキャッシュフローが見えない状態の企業には、ソーシャルレンディングといえども融資を行うのは簡単では無いためです。

ソーシャルレンディングは銀行の融資に比べると、「プロジェクトに対する融資」との色彩が強くなります。
仮にベンチャー企業が行う事業であっても、採算性が見込め、担保が取れるような案件であれば、ソーシャルレンディングの融資対象とはなりえます。

その意味ではソーシャルレンディングはベンチャー企業だから融資しないというわけではありません。
逆に一定の規模を有している企業であっても、プロジェクトの採算性に難ありと判断される場合は、ソーシャルレンディングは融資を見送るケースもあります。

プロジェクト融資に性格が似ている面のあるソーシャルレンディングは、企業の財務状況等より、該当企業が参画し資金を投じようとするプロジェクトの採算性を最重要視します。

よって不動産業界であれば、ベンチャー企業の案件であってもプロジェクトの採算及び融資返済の可能性が高いと判断できれば、融資の可能性は高くなります。
ただしベンチャー企業の場合は、開発から販売までキャッシュフロー的にはマイナスの期間が継続します。

資金の返済を求めるソーシャルレンディングは、こうした事業の立ち上げのために金提供を行う役割は担っていません。

上記事情からベンチャー企業が投資型クラウドファンディングにより資金調達を行うケースはあるものの、融資型クラウドファンディング=ソーシャルレンディングにより資金調達を行うケースは多くないと言うことができるでしょう。

VC投資としての面を有している株式型クラウドファンディングと、融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)ではその対象先があまり重ならないという事実は意外に知られていないかもしれませんね。

まとめ

クラウドファンディング事業者の融資、寄付、支援対象はベンチャー企業であるという一般的イメージがあるかもしれません。

たしかに購入型クラウドファンディング、投資型クラウドファンディングではベンチャー企業がクラウドファンディングの制度を利用して開発資金等の調達を行うケースは多いです。

しかしながら最終的に調達資金+金利分を返済する必要があるソーシャルレンディングは、事業が立ち上がっておらず、採算性が見込めないベンチャー企業の利用は多くありません。

中にはベンチャー企業がソーシャルレンディングから融資を受けるケースもありますが、その際は採算性の高いプロフェクトがあることでしょう。

クラウドファンディングでの各資金調達はベンチャー企業が利用するケースが多くなっています。
しかしながらソーシャルレンディングは、他のクラウドファンディングでの資金調達に比べると距離感が異なる存在と言えるのではないでしょうか。

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