ソーシャルレンディングで海外ファンドに投資する際の注意点

ソーシャルレンディングで海外ファンドに投資する際の注意点

こんにちは、A氏です。

今までは不動産ファンドが多かったソーシャルレンディング業界ですが、昨今は海外に投資できるチャンスが広がってきています。

今回はソーシャルレンディングの海外ファンドの特徴や、投資をする際の様々な注意点について解説したいと思います。

ソーシャルレンディングの海外ファンドとは?

ソーシャルレンディングにおける海外ファンドとは、具体的にどのような仕組みを指すのでしょうか。
スキーム図を用いて解説します。

国内ファンドのスキーム

ソーシャルレンディングで海外ファンドに投資する際の注意点

上図は一般的な国内ファンドのソーシャルレンディングのスキーム図です。
投資家⇔ソーシャルレンディング事業者⇔融資先の流れがご理解いただけるかと思います。

海外ファンドのスキーム

ソーシャルレンディングで海外ファンドに投資する際の注意点

上図は一般的な海外ファンドのソーシャルレンディングにおけるスキーム図です。

為替ヘッジが「あり」 or 「なし」によって為替ヘッジのエリアは異なってくるものの、おおむねすべてのソーシャルレンディング事業者の海外ファンドで、このような資金の流れとなっています。

海外ファンドの場合、国内のソーシャルレンディングのスキームと比較すると、大きく以下の2つが異なります。

  • 融資先が海外事業者であること
  • 為替が影響すること

ソーシャルレンディング海外ファンドのメリット・リスク

海外ファンドと国内ファンドは、それぞれのスキームの違いに伴い、様々なメリットやリスクが生じます。代表的なものを見てみましょう。

メリット1 利回りが高い

マイナス金利施策を取る日本と比べれば、貸出金利が高く設定されている国は多くあります。
発展途上国や新興国であれば、貸出金利が10%を超える国もあるほどです。

こうした背景から、ソーシャルレンディングの海外ファンドは国内ファンドと比べて貸出利率が高い、すなわち投資家の利回りが高い傾向にあります。

国内案件では珍しい利回り10%超えも数多くあります。

メリット2 分散投資になる

ソーシャルレンディングの国内ファンドにのみ投資していると、日本単独の不況や有事が起きた際に大きなリスクを負うことになります。
海外ファンドを持っていれば分散効果を享受でき、日本単独のリスクを軽減できます。

メリット3 豊富な融資対象

国内ファンドには事業性融資・不動産・エネルギーなど様々な融資先がありますが、海外はさらに独自性のあるファンドも存在します。
例えば債務者支援ファンドや自動車リースファンドなど、日本では実現しづらい案件もみられます。

精査していくと、国内ファンドに無いような低リスク・高利回りのお宝ファンドが見つかるかもしれませんね。

ここまでは、ソーシャルレンディング海外ファンドのメリットを解説してきました。

しかし、魅力がたくさんある反面、海外ファンドには注意すべきリスクもあります。

以降、代表的なリスクを解説します。

リスク1 為替リスク

上記のスキーム解説でも触れたように、融資先が海外ということは自ずと「日本円と外貨」の両替が必要となるため、為替リスクを伴います。

ファンドによっては為替リスクをヘッジ(軽減)する手段を講じることで、影響を小さくすることもあります。

ただし為替ヘッジは「影響を小さく」するに過ぎないため、例えヘッジをかけても急な為替変動伴い損益が大きく生じることもある点に注意が必要です。

リスク2 カントリーリスク

カントリーリスクとは、融資先の国の特殊な個別要因によって影響を受けるリスクを指します。
例えば税制度や金利の変更、戦争、震災などで、ファンドの価値が大きく変動するリスクです。

ソーシャルレンディングは株式や投資信託と違って元本価値が変動することはありませんので、一見カントリーリスクは無いように見えます。

しかし上記のような個別要因に伴い、対象国の企業の倒産数や失業率が増加すれば、融資先からの返済が滞るリスクが高まるでしょう。

一方で、カントリーリスクは投資家にとってプラス面に働くこともあります。

例えば、南米ペルーが行った税制改正によって、ソーシャルレンディングのクラウドクレジットが恩恵を受けるようなので、一概に怖がってばかりはいられないことも事実です。

リスク3 日本の常識で想定できないリスク

ソーシャルレンディングの海外ファンドには、日本人が到底考えつかないようなリスクが突然顕在化することがあります。

例えば某ソーシャルレンディングのアフリカファンドでは、2016年に融資先企業が夜逃げするという事態が発生しました。
さらに夜逃げした事業者は、担保設定されていた商品も倉庫から持ち出すという暴挙に出たのです。

この例のように、融資対象が豊富にあるがゆえに日本のソーシャルレンディングの常識が通用しないことが起きるリスクがあるわけです。
国内ファンド以上に慎重な案件選別をする必要があるでしょう。

海外ファンドを手掛けるソーシャルレンディング事業者とファンド種類

海外ファンドを扱うソーシャルレンディング事業者、及びファンドの種類や特徴などを解説していきます。

ソーシャルレンディング事業者

現在、海外ファンドを主として取り扱うソーシャルレンディング事業者は、以下の4社があげられます。
※海外案件の割合が低いソーシャルレンディング事業者は除く

事業者名 概要
クラウドクレジット クラウドクレジットは、日本で唯一世界中に融資案件を持つソーシャルレンディングである。伊藤忠商事が出資していたり、多くのメディアに取材を受けたりと、話題性も高い。
アメリカンファンディング アメリカの不動産事業者への融資に特化したソーシャルレンディングで、maneoグループに属する。すべてのファンドで担保設定がなされている。
ガイアファンディング アメリカンファンディングと同様にアメリカの不動産事業者への融資に特化したソーシャルレンディングで、こちらもmaneoグループに属する。すべてのファンドで担保設定がなされている。
クラウドリアルティ 国内・海外の不動産投資のソーシャルレンディングだが、まだサービスを開始したばかりで償還実績がない。

ファンドの特徴

次にこの4社が扱うファンドの特徴を見てみましょう。

事業者名 利回り※1 融資対象国 ファンド分類
クラウドクレジット 9.76% ・ペルー
・フィンランド
・東欧諸国
・カメルーン・・・他
・債務者支援
・事業支援
・個人向けローン
・自動車リース・・・他
アメリカンファンディング 8.40% アメリカのみ 不動産のみ
ガイアファンディング 9.00% アメリカのみ 不動産のみ
クラウドリアルティ 8.00% エストニアのみ 不動産のみ

※1, 2017年7月15日時点に募集中案件の単純平均で算出

募集ファンドの平均利回りは各社8%を超えており、クラウドクレジットに至っては10%にも到達しそうです。

ファンドの特徴として、クラウドクレジット以外の3社は1つの国を融資対象とし、事業は不動産のみです。
一方でクラウドクレジットのファンドは、融資対象国や事業がとにかくバラエティ豊かです。

日本の金融国際化に寄与したいとする同社の理念が、そのままファンドとして表れていますね。

リスク対策

最後にこの4社が取っているリスク対策についてまとめてみました。

事業者名 為替ヘッジ 担保
クラウドクレジット 一部のファンドであり 【設定】一部のファンド
【評価額】不明
アメリカンファンディング 全ファンドであり 【設定】全ファンド
【評価額】記載あり
ガイアファンディング 全ファンドであり 【設定】全ファンド
【評価額】記載あり
クラウドリアルティ なし 【設定】全ファンド
【評価額】不明

為替ヘッジについて、アメリカンファンディングとガイアファンディングの全ファンドでカバーされていて、クラウドリアルティは全ファンドでカバーされません。

クラウドクレジットは為替ヘッジ「あり」、「なし」のファンドが分かれており、ヘッジの有無で異なる期待利回りが設定されています。(為替ヘッジなしファンドの方が利回りが高い)

また担保設定について、クラウドクレジットは一部のファンドにのみ設定しています。
アメリカンファンディング、ガイアファンディング、クラウドリアルティは全ファンドで設定されています。
しかし、クラウドリアルティの担保評価額は公開されていませんので、いざ担保を要する事態が起きた際にいかほど回収できるのか分からないため、注意が必要です。

まとめ

最後に今回の内容をまとめます。

  • ソーシャルレンディングの海外ファンドとは、融資先の企業や個人が日本以外のファンドを指す
  • ソーシャルレンディングの海外ファンドは様々なメリット・リスクがあるが、うまく付き合うことができれば、高い利回りを享受できる
  • 海外ファンドを扱うソーシャルレンディング事業者ごとに利回りはもちろん、リスク対策も異なる

ソーシャルレンディングの海外案件の魅力やリスクが伝わりましたか?
もし海外ファンドに投資する場合は、しっかり情報収集したうえで投資しましょう。

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