ソーシャルレンディング投資には手間があまりかからないと言われますが、はたして具体的にどのくらいの時間がかかるのでしょうか。
また、株式投資やFXなどのキャピタルゲイン型の投資に比べ、運用が楽なのでしょうか。
今回は、これらについて、他のソーシャルレンディング投資家の方にもご協力いただき、調べてみました。

けにごろうがソーシャルレンディング投資にかけている時間は7.5時間/月

まず、私(けにごろう)が毎月ソーシャルレンディング投資にかけている時間と作業内容についてご紹介します。

情報収集
ソーシャルレンディング投資に関する作業のうち、最も多くの時間を割いているのが、ニュースサイトや事業者サイト、メールマガジンなどからの情報収集です。
しかし、最も多くの時間を割いているとはいえども、現状(2017年4月時点)、ソーシャルレンディング関連のニュースはそれほど多くないので、1日あたりに10分程度、1ヶ月では5時間程度しか時間を割いていません。

口座開設
新規ソーシャルレンディング事業者のファンドに投資を行うには口座開設の必要があります。
もちろん、この作業は必ずしも毎月発生するわけではありませんが、最近(2017年4月時点)はソーシャルレンディングへの新規参入事業者も多く、平均すれば毎月1回、1回あたり30分ほどかけて口座開設を行なっています。

投資するファンド選定
次に、投資対象のファンドを選定します。私は毎月1~6件ほどのファンドに新規投資をしています。

投資対象のファンドを探し、「内容に問題がないか」や、「既に投資したファンドの貸付先と重複している貸付先がないか」などを確認しており、ファンド1件あたり10分程度かかっています。この作業数は月によって変動がありますが、1ヶ月あたり6件のファンドに投資する場合、合計で1時間程度を割いています。

分配金の入金確認
さらに、分配金が想定通りに入金されているかを月に1度確認しています。
この作業には1社あたり3分ほどかかります。現在私が投資しているソーシャルレンディング事業者は20社ほどなので、すべて確認するには1時間程度かかっています。

これらの時間を合計すると、私がソーシャルレンディング投資にかけている時間は月あたり7.5時間ほどとなります。
サラリーマンとしての本業が忙しい時期もありますが、そうした時期でもソーシャルレンディング投資にかかる時間が負担となったことは特にありません。

ソーシャルレンディング投資にかかる一般的な時間はどれくらい?

では他のソーシャルレンディング投資家たちはどのくらいの時間を費やしており、どのような作業に時間をかけているのでしょうか。他のソーシャルレンディング投資家10人にも同様の質問を伺ってみました。

−−ソーシャルレンディング投資に1ヶ月あたり何時間かけていますか?

時間 人数
〜2時間 3人
〜5時間 3人
〜9時間 2人
10時間以上 2人

 

1ヶ月あたり15時間ほどをソーシャルレンディング投資にかける方もいましたが、基本的には1ヶ月あたり10時間もかけない方が多く、

「投資実績の管理に1時間程度、投資するファンドの選定に1時間程度で合計2時間程度」
「1週間で1時間くらいなので、月だと4時間くらい」

と、中には1ヶ月あたり5時間もかけていない方もいました。

今回お話しを伺った投資家10人がソーシャルレンディング投資にかけている時間を平均すると、1ヶ月あたり5〜6時間、1日あたり10〜12分となりました。
やはり、ソーシャルレンディング投資にかかる手間は生活の負担になるような水準ではなさそうです。

ソーシャルレンディング投資で特に時間のかかる作業とは?

このように、ソーシャルレンディング投資はあまり手間がかからないということは分かりましたが、その中でも特に時間をかけている作業は何でしょうか。

まず、私自身は、情報収集に1ヶ月あたり5時間かけており、ファンドの選定と投資実績の管理にそれぞれ1時間ほどかけています。
情報収集に最も時間がかかっていますね。

次に、「ファンドの選定」「情報収集」「投資実績の管理」「口座開設」「入金・出金」を選択肢として、他の投資家の方々にもソーシャルレンディング投資において特に時間がかかる作業は何か聞いてみました。

−−ソーシャルレンディング投資において特に時間がかかる作業3つまで挙げてください。

項目 人数
ファンドの選定 10人
情報収集 8人
投資実績の管理 5人
口座開設 2人
入金・出金 2人

やはり私と同様、「情報収集」「ファンドの選定」「投資実績の管理」に時間をかけている方が多いようです。

しかし、ある投資家は、

「情報収集、ファンドの選定、投資実績の管理です。過去の同様の案件の状況を見たり、不動産価値を調べたり、ブログ等で情報収集をしています。利回り、運用期間、ファンドの紹介等の情報で初期段階の簡単なファンドの選別を行っています。各ファンドごとに投資金を振り込んでから入金までの利回り計算やソーシャルレンディングサービス各社ごとの分配金実績などを管理しています。」

と述べており、投資家の中には情報収集やファンドの選定、投資実績の管理をかなり細かく行なっている方もいることが分かりました。

株式投資などと比べ、ソーシャルレンディングは手間がかからないのか

ソーシャルレンディングは1ヶ月あたり5〜6時間ほどの手間がかかりますが、一方の株式・投資信託といったキャピタルゲイン型投資にはどのくらいの時間がかかるのでしょうか。

これに関して、ソーシャルレンディングだけではなく、キャピタルゲイン型投資も行なっている方に、お伺いしました。

−−株式・投資信託などソーシャルレンディング以外の投資には月に大体どれくらい時間をかけていますか?

時間 人数
〜2時間 4人
〜5時間 0人
〜9時間 1人
10時間以上 3人

こちらはそれぞれの投資スタイル・金融商品の違いによって、結果に大きく差が出ました。

「1時間です」
「投資信託をしています。ポートフォリオのバランスを変えず自動積立なので、ほとんど時間をかけていません。月に1時間くらいです。」

と、長期保有や自動積立の投資スタイルの方はほとんど時間がかかっていないのに対し、

「株式、先物取引、金やプラチナなどの投資を行っています。全てを合わせて約30時間ぐらいを費やしています。FXをやっていたときは寝る時間を削ってまで研究や投資をしていたので、相当な時間を費やしていました。」
「過去に株式投資をしていたときは40時間くらい」

と、株式投資を行なっている方は、やはり多くの時間をかけて研究や投資をしている(していた)ようです。

今回の調べによると、キャピタルゲイン型の投資には1ヶ月あたり11.4時間の時間がかかるとの結果になりました。
実際は投資家それぞれの投資スタイルによって異なるものの、ソーシャルレンディング投資と比べると、株などのキャピタルゲイン型投資の方が約2倍ほどの手間がかかる傾向が見られます。

株式投資などのキャピタルゲイン型投資では、情報収集・分析に時間がかける必要があるため、結果的にソーシャルレンディング投資よりも多くの時間を割くことになるのではないでしょうか。

経済関連ニュースサイトや経済誌、会社の決算書、四季報、過去のチャートなど、キャピタルゲイン型投資に関連する情報は非常に入手しやすいです。プロや専業投資家ともなれば、1日中情報収集・分析をしている人もいます。

また、キャピタルゲイン型投資では、頻繁に価格が変動しているため、それに応じて頻繁に価格をチェックする必要があります。
実際にどのくらいの頻度でチェックするかは投資家それぞれによりますが、少なくとも1日に1度程度は価格をチェックする人が多いのではないでしょうか。これも、保有するファンド・銘柄が多ければそれなりの時間がかかります。

まとめ

ここまで、「ソーシャルレンディングは本当に手間がかからないのか」「キャピタルゲイン型投資と比較してどれほどの手間がかからないのか」というお題でお話ししてきました。

結果として、投資家10人にお話を伺ったところ、ソーシャルレンディング投資には1日あたり10〜12分ほどの手間しかかからず、また、取引のスタイルや頻度にもよるものの、株式などのキャピタルゲイン型投資よりもソーシャルレンディングの方がかかる時間・手間が少ない傾向にあるということが分かりました。

このように、ソーシャルレンディング投資には手間があまりかからないため、投資はしたいものの忙しく時間がない方などにとってソーシャルレンディングは比較的手を伸ばしやすい金融商品なのではないでしょうか。

執筆者紹介

中田 健介

サラリーマン投資家・投資ブロガー IT系企業に勤務する傍ら、2010年からソーシャルレンディングでの資産運用を開始し、現在まで継続して年平均7%以上の利益を上げる。 「低金利時代の投資家にとって、ソーシャルレンディングは最も優れたインカムゲイン投資である」と強く感じ、その魅力を広く伝えるべく日本初の融資型クラウドファンディング専門ブログ「けにごろうのはじめてのソーシャルレンディング日記」を開設し、自分の運用実績、各社のサービス内容比較、業界の最新トピックなどを毎週2回(水・土)発信している。その内容は業界関係者からも注目を集め、これまで日本経済新聞・日経ヴェリタスをはじめとする多数のメディアで紹介されている。 2015年には著書「年利7%! 今こそ『金利』で資産を殖やしなさい!~日本初! 融資型クラウドファンディング投資の解説書」(ぱる出版)を出版。