ファンド選びよりも重要?ソーシャルレンディング事業者を選ぶ3つの基準

ファンド選びよりも重要?ソーシャルレンディング事業者を選ぶ3つの基準

いざソーシャルレンディング投資を始めようとする際、ソーシャルレンディング運営会社および案件(ファンド)があまりにも多く、どのような基準でソーシャルレンディング事業者を選び、どのような案件に投資を行うべきかという最初の第一歩で迷う方も多いのではないでしょうか。

株式投資などの従来型金融商品と比べると圧倒的に情報量の少ないソーシャルレンディングですが、今回はどのような基準でソーシャルレンディング運営会社を選べば良いのかについて3つの観点をご紹介します。

ソーシャルレンディング投資ではまず運営会社に気をつける

ソーシャルレンディングにおいて投資家のわたしたちが選択できるのは「ソーシャルレンディング運営会社」と「ファンド」の2つのみです。

ソーシャルレンディング投資と言うと、利回りや担保が重視されるやすくどのようなファンドに投資を行うべきかという点のみが注目されがちです。
しかし、実はその前段階である「どのソーシャルレンディング運営会社を選択するか」がソーシャルレンディング投資の初めの第一歩となります。

ソーシャルレンディング運営会社それぞれに特徴があるため、リスクや利回り、ファンド内容なども見た上でどの事業者で投資をするか選ばなければいけません。

それではソーシャルレンディング運営会社を選ぶ際にはどのような基準があるのでしょうか。

1.大手と新興系

まだ市場が立ち上がって間もないソーシャルレンディング業界です※1が、そのソーシャルレンディング業界の中でも「大手」と言われる会社と「新興系」の会社の2つに分類することができます。

大手に分類できるソーシャルレンディング事業者の代表といえばmaneo(マネオ)社でしょう。
maneo(マネオ)社は老舗のソーシャルレンディング運営会社として有名であり、これまでの資金調達累計額も他社を圧倒しています※2

他にもSBIソーシャルレンディングも平成20年に会社を設立しており、ソーシャルレンディング業界においては比較的老舗と言えるでしょう。また、SBIソーシャルレンディングは東証1部上場のネット証券大手のSBI証券のグループ会社であり、累計応募額でも業界2位(2017年4月時点)であることから、大手と呼べるでしょう。

一方で、maneo(マネオ)やSBIソーシャルレンディング以外の多くの運営会社は、直近数年以内にソーシャルレンディングを事業を始めた新興系の運営会社に位置付けられます。2016年に調達金額をを大きく延ばしたラッキーバンク※3も、新興系の会社の1つです。

大手ソーシャルレンディング事業者は利回りが低い傾向にある?

大手のソーシャルレンディング運営会社は安定感はあるものの、ファンドの期待利回りは業界平均と比べると低めです。

一方で新興系のソーシャルレンディング運営会社の場合、当然リスクという観点では期待利回りが5%の案件に比べ、10%の案件のほうが高いものの、ファンドの期待利回りは大手のソーシャルレンディング運営会社よりも高い傾向にあります。

大手=大手企業の安心感はあるが利回り低め、新興系=利回りは高めであるが累計応募額の実績が少ない、という傾向が見られます。

実際にクラウドポートに掲載している全ソーシャルレンディング事業者中、maneo(マネオ)社やSBIソーシャルレンディングなどの大手ソーシャルレンディング事業者の期待利回りは平均利回りが低い傾向にあります。

まとめると、ソーシャルレンディング事業者を選択する際の基準の1つとして、「利回りは比較的低くとも信頼のある大手ソーシャルレンディング事業者で始める」か、「累計応募額という実績が少なくとも利回りの高い新興系ソーシャルレンディング事業者で始める」か、という選択肢となります。

※必ずしも選択肢が2つしかないということではございません。

2. 株主で選ぶ

ソーシャルレンディング運営会社の中には大手企業を株主に持つ会社もあります。大手のSBIソーシャルレンディングは、東証1部上場のネット証券大手のSBI証券のグループ会社であり、株主及びグループという観点ではソーシャルレンディング業界においても最も安定感のある会社と言えます。

またLCレンディングはジャスダック上場の不動産会社LCホールディングス(銘柄コード8938)のグループ会社となっています。

また、クラウドクレジットは伊藤忠商事からの出資を受けている企業です。
総合商社の伊藤忠商事が出資を行っており、株主面から一定の信頼感がある会社と言うことができます。

そして投資会社であるベンチャーキャピタル(以下VC)から出資を受けているソーシャルレンディング運営会社も存在しています。業界最大手のmaneo及び上記のクラウドクレジットはVCからの出資を受けています。

VCの投資先と言っても倒産等で投資が失敗となるケースもありますが、投資会社が調査を行い投資を行っている会社であるので、何も実績や背景のない新興系企業と比べると安心感があります。

もちろん大手企業やVCが出資しているソーシャルレンディング運営会社だからといって、リスクが無いというわけでもリスクが比較的低いというわけでもないでしょう。ただし、運営会社に何かしらのバックグラウンドを求めるのであれば、株主、という視点は見るべき視点となりえます。

資本金の額を見るという視点も

ソーシャルレンディング運営会社に限りませんが、企業の安定性を判断する際に資本金の額を見る、という方法があります。

資本金が多い会社は企業体力があることに繋がるため、ソーシャルレンディング運営会社を見る際も資本金の金額もある程度参考になります。

ソーシャルレンディング運営会社はインターネットのサイトに会社案内のページがあるので、運営会社の資本金は会社案内のページを見れば一目瞭然となります。

3. 累計資金調達額で選ぶ

多くのソーシャルレンディング運営会社は、これまでの累計の資金調達額を公表しています。インターネットで検索すれば、独自に運営会社の累計調達金額をランキングしたサイトも多く見ることができます。

企業によって累計調達額やローン総額等表現が異なっていますが、これまでいくらソーシャルレンディング案件を成立させたか、との金額となります。

累計調達金額が多いということは、それだけ実績がある会社、と言えます。よって累計調達金額上位の会社を選ぶという視点もあります。

尚、累計調達金額では大手のmaneoが664億円(2017年3月2日時点)と他社を圧倒しています。

最終的には自己判断となる選択

ソーシャルレンディング運営会社の選択は、当然自己判断となります。しかしながら、大手と新興系、株主面、累計調達額、という3つの視点を持つだけでも、漫然と運営会社を見るだけでは得られない面に気付くことができます。

特に新興系の運営会社の場合、株主面及び累計調達面を見ることで、判断材料を増やすことができます。情報が限られているソーシャルレンディングだからこそ、運営会社の公開されている情報を活用することは必要不可欠となります。

ソーシャルレンディング投資においても、堅実に投資を行う、と言うのであれば大手運営会社のみを対象としてもよいと思います。ただし高い投資利回りを追及したい、と言うのであれば、新興系の運営会社の選択は不可欠になりやすいので、それだけ運営会社の見極めにおける重要性も増すでしょう。

まず口座開設のみ行うという手段もあり

多くのソーシャルレンディング運営会社が存在していますが、どの会社も口座開設は無料で行うことができます。よって口座開設を迷ったら、まずは口座開設をしてみて、実際に投資をするかどうかは、口座開設を行い募集の案件をじっくり見た上で考える、というスタンスでもよいと思います。

ソーシャルレンディング投資において、分散投資は、リスク管理の観点から必須といっても過言では無いでしょう。
分散投資を行うには当然複数口座の開設は必要不可欠となります。最初にまずは興味のある運営会社に口座開設だけでもしておくと、後々本格的にソーシャルレンディング投資を行う際の手間を省くことにも繋がります。

ソーシャルレンディング運営会社の選び方のまとめ

ソーシャルレンディング投資を行う場合、運営会社に口座開設を行うのが最初の第一歩となります。日本に20社以上あるソーシャルレンディング運営会社の中から、どんな会社に口座開設を行うべきか、特に知識がない段階では非常に迷う部分となります。

今回ご紹介した「大手か新興系か」、「株主」、「累計調達額」、という視点は、運営会社を判断する大きな材料となります。

ソーシャルレンディング投資に興味はあるけれど、何から始めたらいいか分からない、と言うのであれば、まずは上記視点を踏まえて口座開設を行うソーシャルレンディング運営会社を選んでみてはいかがでしょうか?

1)2017年4月時点
2)2017年4月時点