新しい金融商品として注目を浴びているソーシャルレンディング。しかしながら新しい金融商品であり、まだまだ情報が豊富と言う訳ではありません。

徐々に認知度は高まりつつありますが、ソーシャルレンディング=儲かる、とのイメージだけで投資を行うと、思わぬ損失をこうむる可能性があります。

確かにこれまで日本のソーシャルレンディング業界は大きな問題なく、投資家に良好なパフォーマンスを提供しつつ成長してきました。しかしそれがこのまま永遠に続く保証はありません。

一般的な金融商品と比べると認知度も低く、ユニークな存在のソーシャルレンディングについて、その投資に向いている人と向かない人を考えてみました。

ソーシャルレンディングはまだ新しい金融商品

時折TVや雑誌等で名前は聞くようになりつつあるソーシャルレンディングですが、まだ一般への認知度は決して高いとは言えません。ソーシャルレンディングに投資しています、という方は、まだホンの一握りと言えます。

世界的に市場拡大が続いているソーシャルレンディングですが、日本でも昨年の2016年から市場拡大に拍車がかかった格好となっています。

しかしそれでもソーシャルレンディングは株・投資信託・REIT・不動産・FX・先物に比べると、まだまだ知名度も高くなく、マイナーな金融商品となります。

ただし多少なりとも資産があれば、パフォーマンスのよい運用先を探したい、というのが人情。そんな時、最近話題のソーシャルレンディングは利回りが5~10%ある、と聞いて興味を持たれる方も多いと思います。

ソーシャルレンディング→高金利→儲かる→投資、とすぐに行動を起こす前に少々立ち止まって考えてみましょう。ソーシャルレンディングは当然リスクのある金融商品なので、儲かるというイメージだけで投資すると大怪我する可能性があります。

新しいが故、まだそれ程知られていない面もあるため、実際に投資する前に、一度立ち止まって本当に投資すべきかどうか考える必要があります。そもそも自身のタイプがソーシャルレンディング投資に合っていない可能性だってあります。

ソーシャルレディング投資に向く人

以下にソーシャルレンディング投資に向いているタイプの人について、3点をピックアップしました。

①余裕資金のある人

投資は余裕資金で行うのが鉄則です。腕に覚えがあれば株やFXで借金をしてデイトレードで増やす、と言うことが出来る方もおられるかもしれませんが、少なくともソーシャルレンディングは個人の腕前でパフォーマンスが大きく左右される訳ではありません。

投資や資産運用の鉄則ですが、ソーシャルレンディング投資は余裕資金で行うべきです。その資金がないようなら、まずしっかり働いて投資資金をためる必要があります。

ダメですよ、いくら利回りが高いからといって、損する可能性を考えずに全額借金でソーシャルレンディング投資を行うのは。あくまでも投資は余裕資金で行ってください。

②自ら投資先を選ぶことが出来る人

ソーシャルレンディング投資においては、その投資先を自ら選ぶ必要があります。日本には二十数社のソーシャルレンディング運営会社がある、と言われていますし、各運用会社は更に様々な投資案件を募集しています。

内容は確かに日本の場合は不動産案件が多いのですが、企業への融資案件、電力案件、海外案件等、様々な種類の案件があります。

ソーシャルレンディングへの投資の際は、投資家はどこの会社のどの案件に投資するべきか、自ら選択する必要があります。

株式投資で投資銘柄を選ぶ感覚に似ていますが、投資先の選定を自らできないと、ソーシャルレンディング投資は何も始まりません。

様々な運営会社のある中で、どの会社を選んで、どんな案件に投資をするのか、これらの選択を自ら責任をもってできなければ、ソーシャルレンディング投資を行うべきではありません。

③日々の相場に一喜一憂したくない人

株や投資信託は毎日のように値段が変化します。昨年末の思わぬトランプ相場にて、2016年は秋まで含み損だった株式が11月以降一気に含み益になり、ホクホク顔の人も多いでしょう。

ただし株や投資信託と言った相場性の商品は儲かっていても、損していても、日々の値動きに一喜一憂せざるを得ません。相場性の商品はその値動きが面白い所でもあるのですが、毎日毎日の値動きで疲れてしまう人がいるのも事実です。

日々の相場の値動きに一喜一憂せずに資産運用したい、と言う場合、利回りが高く日々の相場変動がないソーシャルレンディング投資は非常に魅力的な存在となります。

また資産を分散して投資する、という観点では全額相場性の商品に投資するのではなく、一部を日々の相場変動に左右されないソーシャルレンディング投資に充てることも可能です。

いずれにしても、投資商品において日々の相場変動に煩わされたくない、という方にソーシャルレンディングは有力な投資先となりえます。

ソーシャルレンディング投資に向かない人

それでは次にソーシャルレンディング投資に向かない人について考えてみます。下記に3点をピックアップしました。

①余裕資金のない人

向いている人と全く逆ですが、生活資金や今後必要とされる資金をソーシャルレディング投資に充てるべきではありません。株や投資信託と言った相場性商品と違い、ソーシャルレンディングの投資資金は一回投資がなされると、原則期限が到来するまで現金化することはできません。
またリスク性の商品であり、当然元本が毀損するリスクはありますし、元本の毀損はなくとも、予定通りのタイミングに返金されない可能性もあります。
よって当然のことながら、ソーシャルレンディングの投資は、使う予定の無い余裕資金で行う必要があります。

②投資にハラハラドキドキを求める方

ハッキリ言って、ソーシャルレンディングは一度投資をしてしまうと暇です。投資家は基本的にお金が返ってくるのを待つのみとなります。
よって株価が上下することで脳内にアドレナリンが溢れかえり・・・、という投資にハラハラドキドキを求める方にはソーシャルレンディング投資はお勧めできません。

ソーシャルレンディングは日々値段の変動がある相場性の金融商品とは間逆の立ち位置にあります。個人の投資スタイルにもよりますが、少なくとも値動きを見てのハラハラドキドキ感を求める方に、ソーシャルレンディングはお勧めできるものではありません。

③自分で調べる努力が出来ない人

ソーシャルレンディング投資は、自ら運用会社を選び、そしてどの案件に投資を行うべきか、自ら判断する必要があります。

どんな運用会社があって、どんな案件があるのか、自ら主体性をもって調べることができなければ、ソーシャルレンディング投資を行うことはできません。

株の場合にありがちですが、カリスマ投資家や有名人が勧めている銘柄を買って損した・・・、と言う事態はソーシャルレンディングでも充分あり得ます。

自分で調べると言う部分を手間と思うようであれば、恐らくソーシャルレンディング投資の始めの一歩は踏み出せませんし、仮にお試しで一件投資を行ったとしても、続かない可能性が高いです。

何にでも人には向きと不向きがありますが、ソーシャルレンディング投資は自ら調べる、というスタンスが必要不可欠となります。自ら主体的に調べられない方は、最初の第一歩でつまずいてしまう可能性が高いと考えます。

途中換金不可能という点は肝に銘じるべし

ソーシャルレンディング投資の向き・不向きについて、そのタイプをピックアップしましたが、大前提としては、ソーシャルレンディングは途中換金不可能、という点は踏まえる必要があります。

ソーシャルレンディングは殆どの案件(全部と言っても過言ではありません)で途中換金は不可能です。

よっていくら投資について積極的に学べる人であっても、途中換金できない=イザとなった時に逃げられない(株で言えば途中で損切できない)、と言うことになるので、その点で納得がいかなければ投資は避けるべきです。

途中換金できないとは知りませんでした、は通用しませんよ。また予定通りのタイミングにお金が返ってこないリスクも十分認識しておくべきです。

特に後者はそれなりに知識のある方でも、案外盲点になっている部分なのでご注意ください。

まとめ

他人に言われたまま投資して、それでリスクなく高い投資収益が得られれば、それ程よいことはありませんが、残念ながら世の中それほど甘くはありません。

投資を行えば高い利回りを期待できるソーシャルレンディングですが、他人に言われるがまま投資していては、いずれ痛い目にあう可能性が高いです。

勉強や自分で調べる等、色々と書きましたが、何も特別難しいことはありません。要はホンの少し、自分で分からないことや興味のあることを調べられるかどうか。分からなければ、ソーシャルレンディング運用会社に電話で聞いても構いません(ただし運用会社は小所帯なので、細かいことで頻繁に連絡するのはどうかと思います)。

ソーシャルレンディング投資は、自ら主体的に動いて調べることが大切です。それが出来る方は、相場性商品とも銀行預金とも違う、新しい投資のフィールドが広がることになります。

当然、向き・不向きがあるのでソーシャルレンディング投資が全員のタイプに合うとは限りません。まずご興味あれば、各ソーシャルレンディング運用会社のサイトを眺める等して、ソーシャルレンディングについて知ることから始めてみてはいかがでしょうか?

執筆者紹介

SocialNote

ブログ「ソーシャルレンディングの投資ノート」の管理人。個人事業主の傍ら、株・REIT・FX・先物等、これまで様々な投資を手がけてきた個人投資家。ソーシャルレンディング投資の面白さと将来性に着目し、ブログを開設しソーシャルレンディングについて分析やコラム等を執筆している。一般的なファンド運営業務も実務を通じ知っていることから、ファンド運営側と投資する側の、両方の視点でソーシャルレンディング業界を見守っている。