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社債の4つのリスクとその購入方法や流れを徹底解説

社債の4つのリスクとその購入方法や流れを徹底解説

2016年からマイナス金利が導入され、銀行預金ではほとんど金利がつかない中で、社債発行市場は7年ぶりに10兆円を超えるなど、社債に注目が集まっています。※1(2016年の社債発行額)

社債の発行額が増えるということは、それだけ投資家も社債を購入しているということですが、どのようにして社債を購入しているのでしょうか。今回は社債の購入方法や流れについて解説します。

社債を購入する前に確認しておきたいポイント

社債とは債券に分類されます。そもそも債券とは、国や企業などが資金調達のために発行する有価証券のことで、発行体(国や企業)は投資家に対して、元本の返済や金利の支払いなどを条件にして、資金調達をします。

債券は1万円ほどから購入することができるものもあるため、投資資金があまりない方でも手軽に始めることができます。

また売買も自由にできるため、途中で資金が必要になった場合は、満期の償還を待たずに現金化することも可能です。(国債など発行後、一定期間は売買できない債券もあります。)

債券には社債の他にも種類があり、新規で発行されるものや既に発行されている債券、利付債券や割引債などに分類されます。

債券の種類

発行体 内容 特徴
公共債 国や地方自治体などの公共団体が発行する債券 国債や地方債、政府関係債(特別債)などがある。信用力が高く、社債より利率が低いことが多い。
社債(民間債) 企業が発行する債券 公共債と比較すると、信用力が低く、利率は高めに設定されていることが多い。
外国債 外国の公的機関や企業が発行する債券 信用力はさまざまで、利率は低いものから高いものまである。利息の他に、為替レートによって利益を得られる場合もあるが、損をする場合もある。

債券の発行分類

発行・購入時期による分類 特徴 手数料
新発債 新しく発行される債券のことで、発行体や証券会社の広告によって条件などが発表される。募集期間が設けられている。 買付手数料はなし
既発債 既に発行されている債券のこと。市場で売買されているため価格は日々変動する。 売買手数料がかかる。購入時に経過利子を支払わなければならない。

利付債と割引債

分類 仕組み
利付債 あらかじめ決められた金利が定期的にもらえる。利息や償還差益には税金がかかることに注意。
割引債 金利が付かず、金利相当分を額面から割り引いて販売されている。途中で売却する場合、売却益は原則非課税、償還差益は源泉徴収がされる。

社債の発行は不定期

購入前に確認しておきたいポイントは、買いたい社債が発行されているかどうかです。

社債は、株式のように証券取引所を通して、気軽に欲しい銘柄を売買することができません。

社債の発行はそれぞれの企業が決めるため、買いたいときにいつでも買えるとは限りません。

人気の企業や格付けの高い企業などの債券は人気のため新規発行されてもすぐに売り切れてしまうこともあります。

社債を買いたい企業や証券会社の債券コーナーを日頃から確認しておくことや、証券会社の営業マンと人間関係を構築するなどしておくと良いでしょう。

利回りやリスクなどは事前に把握しておく

利回りとは、投資元本に対して1年間で何%の利益を生むかを表すものです。債券投資の利回りとは利率(クーポン)と額面の両方を踏まえたものになります。

例えば額面が100万円で利率が10%、満期が1年の債券を購入すると、1年後には110万円になります。つまりこの債券の利回りは10%になります。

同じ債券でも額面が95万円の時に購入すると、1年後には100万円と利子分10万円を受取れます。15万円分の利益を得ることができ、利回りは、110万円÷95万円=15%になります。

債券の価格は日々変化するため、価格が安い時に買うと利回りも高くなるということです。(利率と満期が同じである場合)

支払われる利率と償還時の際の額面100万円の返金は約束されているため、同じ債券でも購入時期や価格によって利回りは異なります。

債券の中でも、既発債は債券市場で売買されるため、新規で発行された時よりも額面が上昇している場合もあれば、下落している場合もあるので注意が必要です。

新規で発行される場合は額面100円で売られているため、その後101円や105円などに値上がりすることがあります。この値上がりしている時に購入すると元本割れを起こす可能性があります。

これをオーバーパーと呼び、100円以下の98円や95円などで購入することをアンダーパーと呼びます。

次にリスクについて確認しましょう。社債には大きく分けて、信用リスク、金利変動リスク、流動性リスク、途中償還リスクがあります。

1.信用リスク

信用リスクとは、社債を発行する企業が経営難や倒産になった場合、投資した金額が戻って来なくなったり、利息が支払われなくなることです。

この信用リスクを判断する機関としてスタンダード&プアーズ(S&P)やムーディーズなどがあります。これらの格付け機関は、企業の財務状況や収益性から総合的に判断して、債務の返済能力をアルファベットなどの記号で表します。(一般的にAAAが1番信用度が高く、Cが1番信用度が低い)

一般的に格付けが高い(信用リスクが低い)社債ほど信用性が高く、価格が上がりやすいため、利回りは低くなる傾向にあります。反対に、格付けが低い(信用リスクが高い)社債ほど信用性が低く、価格が下がり、利回りが高くなる傾向にあります。

2.金利変動のリスク

金利変動リスクとは、金利が変動することによって、債券価格が変動するリスクのことになります。このリスクは長期の債券であるほど、金利の不確実性が高まることから大きくなります。

更に同じ条件の債券であれば金利の高い債券よりも、金利が低く、売却益もしくは償還差益に頼る債券の方がリスクは大きくなります。

3.流動性のリスク

債券でも人気のない銘柄や条件の悪いものでは、売買できない場合があります。このリスクは売却ができない、もしくは売却できた場合でも損失が出るリスクになります。

4.途中償還のリスク

一般的に途中償還のリスクとは、減債条項(満期償還前に債券を償還する予定)のある債券が途中償還されることによるものです。

途中償還になると、当初に想定していた利回りを下回るといったリスクや新たな投資先を探さなければならないリスクが出てきます。

途中換金は損失の可能性がある

新発債を購入して満期まで保有する場合、企業が倒産や財政問題が出ない限りは、シミュレーション通りの金利を受け取ることができます。

途中換金する場合は、期待リターンとリスクが不明瞭になり、損失を出す可能性があります。

社債の価格は金利の変動や企業の信用力によって変動し、途中で売却する場合は、その時期によって、売却損を出してしまいます。

人気のない銘柄などは流動性リスクが高いため、自分の思うタイミングや価格で売却できないケースも考えられるため、思わぬ損失に注意が必要です。

社債の購入方法1:社債の探し方

社債を購入したい場合、まずは自分の投資プランに合う銘柄を選ぶ必要があります。しかし、社債は株式と違って、購入できる銘柄や数が証券会社によって異なります。

野村證券や大和証券などの大手証券や各ネット証券でもその取り扱いはバラバラです。
市場で取り扱いのある銘柄は、日本証券業協会が発行する個人向け社債等の店頭気配報告銘柄一覧表などで見ることができます。

社債を購入する際のポイントとして、新規債の場合は、募集期間や利率、期間、購入単位、発行体の格付けなどは必ず確認しましょう。また既発債の場合は、購入単価や利率、年限などに注意をしましょう。

新規債で人気のある企業の社債は募集期間が短く、申し込みが多いため、購入することが難しいです。日頃から証券会社の営業マンと仲良くして枠を予約してもられるよう交渉するか、ネットでリアルタイムで注文するなどすると良いでしょう。

社債の購入方法2:社債が取り扱われる証券口座を確認

社債を購入するには、社債を取り扱っている証券会社で口座を開くことになります。新発債と既発債のどちらを購入する場合も、口座を開設した証券会社の口座を通して売買します。

社債投資の流れは、まず証券会社で債券購入の際の支払いや償還金の受け取りに使用する口座を開設します。

その後は、証券会社が取り扱う社債を選び、ネット証券ならWebサイトからオンラインで注文が可能です。

銘柄が決まれば銘柄名、購入金額など必要項目を記入して注文を出します。途中で売却する場合、売却が決定すると代金はその口座に入金されます。満期で償還を迎える場合は、額面の金額が入金されます。

SBI債の取り扱いはSBI証券のみ

社債の中でも特定の証券会社でのみしか購入ができないものがあります。

SBIホールディングスが発行する社債のSBI債は、SBI証券でしか取り扱いがないため、事前にSBI証券の口座開設をしておく必要があります。

SBI債は社債の中でも比較的金利が高いことが多く、投資家の間でも人気の債券の一つとなっています。

マネックス債の取り扱いはマネックス証券のみ

マネックスグループが発行する社債であるマネックス債もマネックス証券でしか取り扱いが行われません。

マネックス債は2017年12月以降発行されていませんが、最低購入金額が1万円からで少額なことに加え、償還日が半年など比較的短い期間での運用が可能などの特徴があります。

社債の購入方法3:債券を中心にした投資信託の購入検討も

社債投資は運用計画が立てやすく、ローリスク・ローリターンで堅実に資産運用ができる反面、運用期間が長期、ローリターン、信用リスクなどのデメリットがあります。

そのデメリットを克服したのが、債券で運用する投資信託になります。投資信託とは、数多くの金融商品を組み合わせて運用されている金融商品です。

債券を個人的に運用するよりも、投資信託として購入した方が少額で始められることに加え、運用を運用会社に任せることができ、分散投資も可能というメリットを享受することができます。

債券型投資信託には、主に国内債券型と外国債券型の2種類があります。

債券型投資信託一覧

債券別投資信託 特徴
国内債券型 国内債券を中心に運用する投資信託
内外債券型 国内・外国債券の両方で運用する投資信託
外国債券型 外国債券で運用する投資信託
MMF型 国内外の債券で運用を行い、日々決算を行う投資信託

国内債券型は安定的な動きでローリスク・ローリターンですが、外国債券型は為替変動によっても価格が変動するため、国内債券型投資信託よりはリスク、リターン共に高いといえます。

また債券型投資信託の中でも外国債券型のハイ・イールドと呼ばれるものがあります。
通称ハイ・イールド債は、信用度が低く、金利が高い債券で運用され、比較的リスクが高い債券です。

まとめ

社債を購入したいと考えても、その準備や知識を付けておかないと、タイミングを逃してしまうことになります。

社債の種類やリスク、購入方法などある程度理解した上で、実際に購入に望むことによって、人気の社債を購入できるようになるかもしれません。

個別に社債を購入するのが難しいと感じたら、債券型投資信託の購入も合わせて検討するとよいでしょう。


※1:日本証券業協会、公社債発行額・償還額等

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